ローフードはおいしいこともわかったし何より身体が求めているけれど、加熱食が食べたくなくなってしまう人生を考えると、なんだか味気ない……。
そんなふうに感じている方がおられるのではないかと思います。
その状況を、私は、20年以上前、ちょうどワープロが出てきて「ワープロか、手書きか」みたいに世の中が分かれたときと似ているなあと感じています。
大学を出て私が出版社に入社した頃は、上司から、「新人はまだワープロで書かない方がいい。ものを書くとき大事な『気』が入らなくなってしまう」って、真顔で言われたんですよ。
つまりその上司は、「気」をいれることと、「手」で書くことが深く結び付いており、それ以外の因果関係は考えられなかったんですね。
そして、たしかにそのころ、ワープロで書いたものには「気」が入らない、という気持ちもわからないではなかったのです。
それは、人々がワープロという歴史が浅いものを見たときに思い起こす「ストーリー」がなかったからです。
でも、ワープロを使って人がコミュニケーションを始めると、あっというまにワープロも「気」が伝わる道具として認識されるようになりました。
パソコンとインターネットも同じで、タイピングとちょっとした英語を覚えさえすれば、世界中の人と「心の交流」ができるとわかったとたん、人は「手書きの手紙」から「ネット」へと、あっというまに流れていきました。
ローフードもそれと同じで、それを作って食べることで笑顔の体験、心の交流の体験、忘れられない食事になる体験が増えていけば、そしておいしくて身体にいいのということがわかれば、人はあっというまに流れを変えることは大いに考えられるのです。
今のところ(文化としての)食事としての歴史が浅いローフードは「健康によい」という、情緒的ではない宣伝のみがされがちです。でもこれから、家族でローを食べたり、恋人と食べたり、ときには別れの席で切なく食べたりすれば、……つまり、ローフードが感情とともに人々の記憶にしみこんでいったとき、ローフードは、もう元の生活には戻れない、人々の生活の一部となると思うのです。
手書きの手紙がなくならないように、加熱食もなくならないと思います。でも、今は手書きの手紙を書くのが「そうしなければいけない特別の理由」があるときにしか使われないように、加熱食も、特別な食事になっていくんじゃないかなーと思います。
信じられない? でも、私の上司は、編集部全員が原稿をタイピングする時代が来るなんて、想像もしていなかったんですよ。「ワープロは根付くか」なんて新聞記事特集がまじめに組まれていたんですよ。たった20年前。
それを思うと、私は、今、「信じられない」と思う感覚がどれだけあてにならないか、どこか頭の隅に入れて考える必要があると思うのです。
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「ロー・フーディストな世の中」というと、がちがちローなイメージになってしまうけど、みんなが「ローの法則」を「引き寄せの法則」と同じぐらい意識する、「ロー・コンシャスな世の中」になったらいいなと思います。大きくて静かなムーブメントを作っていきたいです。
よろしくお願い申し上げます。
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2009年01月09日
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(2022/12/16更新)
情報ありがとうございます。デニーズのオレンジも
その場でしぼりたてですよ^^ 打ち合わせのときはぜひどうぞ。
>面白かったのは一緒にいった女性5人(東京平和映画祭のスタッフ)が全員わたしに習って(?)これを飲んだこと。
拙著の131ページにも書きましたように、レストランでは、ひとりが頼めばあとの人も頼みやすいのです。影響が酵素のように化学変化を起こしていきますね^^