この数年間で私が通ってきた道は、「ビジネス・サクセス」なんてもんじゃなくて、「ちゃんと一人前の自立」という当たり前のことだと思うのですが、そのなかで経験したことを、ちょっと皆さんにシェアしたいと思います。
今までまったく誤解していたことなのですが、
ビジネスというのは、癒しの作業だと、今の私は発見しています。
どうしてそう思うようになったかというと、ビジネスというのは、徹底的な自己肯定からしか始まらないからです。
だって、ビジネス・シーンで、自分で自分にネガティブな言葉を使っていたら、誰が助けてくれますか? 信用を失って、人が離れていくだけです。
あ、その前に。
皆さんは、「ビジネス」の定義って何だと思いますか?
「お金もうけ」?
(それにしても、この言葉って、本当に雲をつかむように抽象的だな)
私が今考えているビジネスの定義は、
「お金を媒介した、信用構築のスポーツ」
です。
最後にどうして「スポーツ」としたかというと(そして、「ゲーム」としなかったかというと)
それは、
「日頃のこつこつ鍛練がモノをいう」
「スイート・スポットにボールが当たらないと、絶対に飛ばない」
「でも一度自転車の乗り方を覚えるようにスイート・スポットへの当て方を身につければ、何度でも飛ばせる」
というところが似ているなあ、と思っているからです。
「ゲーム」というと言葉を使うと
「現実に即していない(バーチャル世界のもの)」
という悪いイメージを持たれがちなので使いませんでしたが、
「その世界では『お金を使って取引する』というルールが決まっていて、どんなにいい人であっても、「お金を止めちゃったら」信用を失う(どんなに身体能力があっても、サッカーで手を使ったらルール違反なのと同じ)」
「でもやっぱりゲームなので、そこで信用を失っても人生の信用すべてを失ったと思う必要はない」
あたりが「ゲーム」的ともいえます。
で、「ビジネスは自己肯定からしか始まらない」に戻って。
それを、私は一冊本を書くなかで学びました。
本を書く前、私は「恥」を感じていることがたくさんありました。
いちばん「恥」を感じていたことは、自分が40を超えて、「何ごとも成してない」って思っていたことです。
でも、本を書き終えて、私の自己イメージは、「40すぎのこの時を、私は、妥協せずに待っていた」に変わりました。
他にも
「ネットのデイティング・サイトで見かけたふまじめ男に写真だけで一目ぼれしちゃっただめんず女」
が、
「『そのためになら、どんなことをしてもいい』と思える、人生すべてを賭けられる出会いをした幸せな女」
に変わり、
「どんなことをいわれても『でもそれはここがヘン』と反論するくせに行動しない、〈何もできない完璧主義者〉(アダルトチルドレンはときとしてこう呼ばれる)」
が、
「納得できないことには絶対に首を縦に振らない、『科学的真実とは自分の頭で考えることだ』という価値観とともに生きる女」
に変わりました。
神の愛は無限信用(残高ゼロにならない)ですが、人の社会は有限信用(残高ゼロがある)です。
その厳しさの中で信用構築しようとしたとき、初めて、自分を覆っていたガラクタ(自分に対する恥、ネガティブネス)を脱ぎ捨てて、信用を得るために、「新しい自己イメージのことば」という、おろしたてのビジネス・スーツを着るのです。
ローフード生活を続けていくと(これが「穀物とお金」シリーズの結論なのでネタばれなんですが)、お金の「価値保存性」と「投機性」という点にあまり興味がなくなり、「流動性」という点に興味が強くなる、と、私は感じています。
たぶん、「価値保存できる」「価値が増える」ものはあまり食べなくなって、ひたすら「流動する」ものばっかり食べてるからだと思います。
そういうものを「おいしい」と思うんだから、お金だって「流動するお金」がおいしい。
とすると、現代の貨幣は、利息をつけない限り流動しないことが問題だといわれてきて、だからその弊害を防いで流動させるために、ミヒャエル・エンデたちが「地域通貨」の必要性を訴えたのだけれど、ローなパラダイムでお金を動かすなら、わざわざ別の通貨造らなくても(作るのにはまたコストがかかる)、現行の通貨のまま、流動性を高められるということになります。
これって、「食糧事情を救う」云々の前に、もっと世界にインパクト与えないか?
たぶん、「ローを仕事にできないかなー」って考えている人たちは、今、まだ、自分が愛せる仕事に出会えなくて、ローがそのきっかけになったらと考えている人が多いだろうと想像します。
でも、タイトルを、「ローフードを使ったビジネス」としてみたけど、考えたら、別にローフードを直接扱う必要はないですね。
扱うものは何でもいい。ポイントは、お金は、扱いによって「加熱加工(価値保存)的なお金」と「ロー的(価値流動)的お金」という二面性がある。そのお金の流動性に魅力を感じる人がどれだけ増えるか。
「流動性」が高いお金は、世界をよりよいエネルギーの架け橋としてめぐりめぐっていきます。
今までは、「お金の心臓」といえば、銀行だったんですけど(ポンプとなって動かす)、お金を社会のエネルギーをつなぐ「さらさら血液」として動かすのは、実はローフーディストなのかもしれないです。
っていうか、心臓としての銀行は、不整脈起こしてすぐ詰まる(笑)。
ローフーディストが媒介するお金は、「血液」というより「リンパ液」かもしれないです。どこにもコントロール・センターはないの。それなのに、、示しあわせた「たくらみ」のように、「流れたほうが気持ちがいい」と考える無数の力が集まって、誰かが号令をかけたわけでもないのに、動いていく。
そんなふうになったらすごいと思いませんか?
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ブログ村 ローフード
ブログ村 菜食・ベジタリアン
2009年05月26日
RBJブックストア 現在のオススメ本と文具ベスト6 |
(2022/12/16更新)
何度も読み返しさせていただきます。
私のために書かれた記事ありがとうございます。
徹底的な自己肯定、お金の流動性、染み入りました〜
どれもこれも私が心の中でもやもやと感じてたものが言語化されすっきりしました!すんごい気持ちいいで〜す
私が心から愛してやまなくなるお仕事が私の元に来れるよう日々自己肯定の鍛錬頑張ります!
石ともさん!だ〜いすき!!!
石ともさんのとても興味深いお話に、しょっちゅうワクワクさせてもらっています!
お金の“「流動性」という点に興味が強くなる”
私もそう感じます。
私は以前 「何が起こるかわからないんだから、少しでも貯金しておかなくちゃ」と恐れから貯金していました。ローフードを始めてからは、お金 や 自分の考えや思い が、表に流れやすくなっているのを実感しています。
ローフードって、楽しいですね。
いつも楽しく読ませてもらっています。
石ともさんの文章は本を出すぐらいからぐんぐん力がついてきて今回はパワー炸裂ですね。
地域通貨を越えてさらなる地平へローフーディストなら到着できそうです。
流動性のあるお金が世界を巡るようになれば、きっと気持ちのいい世界になるはず。
たくさんの素敵なヒントありがとうございます。
すごい!かっこいいです!
とっても気持ちよいお話ありがとうございます。
ほんと!パワー炸裂ですね!!
私もずっとお金に対してもやもやした思いがあったのが、すっきりしてきました。
ありがとうございます。
あーーー!ワクワクしてきました!
今日もGS飲みます!!
お金の流れについて、とても分かりやすいお話を詳しく、有難うございましたm(__)m
実現者のお話は、とても真実味を伴っていますね。
>たぶん、「ローを仕事にできないかなー」って考えている人たちは、今、まだ、自分が愛せる仕事に出会えなくて、ローがそのきっかけになったらと考えている人が多いだろうと想像します。
私はこの2月からナチュハイを始め、ここ1か月くらいでローフードの魅力にもはまってきており、まだ歴は浅いですが、人間の生き様のどんな方面にも繋がる「食」という基本姿勢は繋がっていると確信しますし、何か自分でもできることないかな?と漠然と思ったりしていたところでした。
それこそ、りょうやさんのように資格も持っていてレストランなんかできたら一番その路線では第一線的に見えるのですが。(私には資金や場所、レシピや万全な能力などがまだ備わっていない・・)
でも、考え方が石ともさんの前と後とでどのように変化したか?というのがとても参考になりました。
こういったご意見を話して下さる方はとても少ないように思うので、本当に有難く存じますm(__)m
こんなのにコメントつくかな〜と思ったら
みなさん素晴らしいのがガンガンついたので、
大変うれしく思っています。
>manimaさん、
少し難しかったとのこと、ごめんなさい。
お金の価値については、
「エンデの遺言」とか、安部 芳裕さんの
「日本人が知らない恐るべき真実 〜マネーがわかれば世界がわかる〜」
を読まれると面白いですよ。
>他の皆様(まとめレスごめんなさい)
「お金の流動性」の話は、
たとえ相手が人であってもものであっても、
自分が思っている通りの機能をはたす、
という引き寄せの法則の延長なのですよね。