今日(9月14日)NHKテレビを音声だけ(ラジオなので)かけっぱなしにしていたら、『クローズ・アップ現代(「希望学」とう新しい学問の特集)』で、「ウィーク・タイズ」というコンセプトを紹介していたのが、最近私が考えていたこととすごく合致した。
「希望学」とは東京大学を中心に、学問の領域を超えて「希望」という科学的数値で測れないものをあえて学問しようという主旨のもとに学者たちが集まったプロジェクトだそうだ。
「ウィーク・タイズ」とは「weak ties」、すなわち、ゆるやかな人との結びつきのこと。たまにしか会わない、たまにしか連絡をとらないが、でもつながっているという人間関係である。
検索で調べてみると就職活動を例にして使われることが多い。転職や独立がうまくいった人を見てみると、この「ウィーク・タイズ」の関係にある人がくれた一言が思わぬヒントとなって、判断が決まったり、違う発想が生まれたりするという成果がうまれやすいという。
ボストン郊外のホワイト・カラー54人への追跡調査では、55パーセントの人が「週に1回以下、年に1回以上」会う人間関係が、転職へのキーとなったという。→こちら
就職関係のセミナーなどでも紹介されているようだ。→こちら
ローフードを食べて人間がどんどん変わってくるというのはすなわち、「その人にとって気持ちよい」という基準が変わってくることなのだが、人間関係の気持ちよさが、ストロングなものから、ウィークなものへシフトしていく、というのは、最近感じていたことなのだ。
自分が元気になって、丈夫になって、アイデンティティというものがちゃんと育ってくると、自分で決める範囲のことが増えてくる。友達はじめアドバイスをくれる人は、スパイス程度でよくなる。スパイスなので、量は少ないが、少ないからこそぴりっときく存在でもある。
ストロング・タイでは、価値観が似てしまい、「刺激」を与えあうことができないので突破力にかける、ということが上記のリンクでも指摘されている。同時に、自分ができてくるということは、自分のストーリーができてくるということなので、近すぎる関係ではお互いに、自分のストーリーにそぐわない部分も出てくると思う。
この「そぐわない部分」というのは、、常に相手と一緒にいれば「息苦しい」となるが、弱い結びつきなら「自分とは違うものを与えてくれる、刺激」となるわけだ。
もしも人々が「ウィーク・タイズ」をたくさん作り上げていくと、糸でつながった関係というより、糸がないが、ふわっとお互いに浮かんでいるような関係がたくさんあることになり、それで社会が成立することになる。
ちなみに、このように私が感じ、考えるようになったヒントをくれたのも、まさに「ウィーク・タイズ」な関係なRちゃん(5月31日付の当ブログで、「ともさんの人生はこれからどんどん大変になるよ」と予言した人!)との会話がきっかけ。先週、3か月ぶりに彼女と電話ではなしたことでの実りはとても大きかった。
近いうちにそれについてもまた書けたらいいと思っている。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。