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2010年02月10日

すい臓 1

 アリゾナ州パタゴニアでTree of Life Rejuvenation Center (生命の木機能回復センター、とでも訳せばいいかな?)を主宰するガブリエル・カズン医学博士のConscious Eating は、ローフードのみならず、アーユルヴェーダなど、健康的な食事について医学的に解説した、電話帳みたいに厚い本です。でも、英語は平易ですし、全部読まなくても学ぶことはたくさんあるので、手にとってみられることをおすすめします。(日本語版を出せたらいいのですが、江戸時代に「たーへる・あなとみあ」を翻訳した杉田玄白なみの覚悟が必要で、まだその決断に至っていません)。



 とまれ。

 ローフードの消化システムについても詳しく解説されているのですが、とても興味深かったのが、人間(動物)における「膵臓(すいぞう)」という器官の位置づけ。

 すい臓は、とっても地味な器官です。まず、場所が地味(笑)。胃の後ろにあって、おなかを開いても正面から見ずらい場所にあります(これが、健康に重大な問題を及ぼすことになるのはのちほど書きます)。また、大きさが小さい。そして何をするのかみんなあまりよくわかっていない。お酒を飲みすぎたら、「肝臓が〜」食事を食べたら「胃が〜」とか、みんないうじゃない? でも、身体に悪いことしても「あ〜すい臓にきつい」とかって、あまり聞きません。

 でも、消化の悪いものを食べたときや食べ過ぎたときに、大きな負担がかかっているのは、実はすい臓なのです。なぜならすい臓は消化酵素を分泌する最大の器官だからです。たんぱく質、炭水化物、脂肪の三大栄養素(なのか?)の消化酵素および、インスリンやグルカゴンといったホルモンも分泌します。→参考

 消化を学ぶということは、すい臓を学ぶということでもあるのだと学びました。

Conscious Eatingでは、すい臓についておもしろい実験結果を紹介しています。(エドワード・ハウエル医学博士の研究結果によるものだそうです)

 すい臓は脊椎動物にありますが、野生の動物に比べると、人間のすい臓は、体重に対する重さが、3倍の重量そうです。つまり人間は、野生動物に比べて、デフォルトが「すい臓肥大」の状態なのだそうです。
 そして、実験用のねずみに加熱した食事を与え続けると、ねずみのすい臓は、人間と同じ体重比(つまり3倍)に肥大するのだそうです。そして、食事を生食に戻すと、ねずみのすい臓はまた普通の大きさに戻るのだそうです。

 すい臓は、1日に500ml〜1000mlものすい液を分泌するそうです。みんながよく持ち歩くペットボトル2本分ですから、すごいですよね。「消化の負担」というのは、つまりはこの毎日1リットルも分泌される消化液の負担、といえそうです。

 そして、上記のねずみの実験から見られるように、、多量の消化酵素を分泌するように恒常的に強いられると、すい臓は、その要求にこたえようとして、肥大すると結論づけられています。 よく「酵素を使い果たす」という言い方がされますが、酵素を分泌する器官が消耗しておしゃかになる、というほうが正確であるようです。

(続く)

posted by 石塚とも at 21:24| すい臓 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする