ローフード、『蜜の味』

　ローフードがロー(Raw, 未加工）である以上、品質の不安定さ（未加工であれば日、一日と品質は変化していく。逆にいえば、加工というのは安定させるためにするものである。白砂糖は永遠に同じ質を保つ）、同時に供給の不安定さという運命を背負う。いつもいつも同じものが手に入るとは限らない。一期一会、あなたの運命、あなたの人生を表わすものが手に入る。

　うちにも、「こんなもん、追いかけたって手に入らない」というものが時々転がり込む。

　桃の本当においしいのは市場に出回らないそうですね。デリケートすぎて、箱詰めできないから。地元の人たちで食べてしまうという。山梨県出身の林真理子さんは、子ども時代、昼寝から覚めると、そんな貴重な桃をむいてもらって食べたという。桃の中に「水蜜桃」という種類があるが、そんなまさに「蜜の味」がする素材を、あなたも、私も、きっと味わうだろう。ロー・コンシャスな生活をしていると。

　不安定である以上、ときには、「ローフード、棘の味」を味わうこともあるかもしれないが（笑）、それはまた、あなたの人生があなたのものである、という証を、あなたに与えるだろう。

　今日、イラン人と結婚している従妹から、旦那さんの実家から送られてきた「最高級デーツ」なるもののおすそわけをもらった。


↑従妹の「これこそ、高級品デーツだそうです」の手紙に注目。箱にはなんと「juicy dates」と書いてある。
イランは「プライスの額＝平等」な国ではないので、バザールに行っても、一見さんの観光客が行くのと地元の常連が行くのと家族同様の人が行くのでは、出てくる品物も違うし価格も違う（「なんで一見さんに同じもの出さなきゃいけないの？」というのが常識だそうだ。そういわれてみればその通りだ）。そういう国から「高級」が送られてくる、というのは、御縁に御縁が重なったたまものなのだ。


↑全部がくっつくこのねっとりさ。いかに水分が多いか。
お菓子にするのももったいなくて、昨日と今日コーチングを受けにきた生徒さんたちには、ベジフェスで買ったりんごに添えてそのまま出した。

未加工の、蜜の味は、人を強くする。
なんにもしなくったって、蜜は降ってくるんだよ。

この方はそんな味をたくさん知っているのだろうか？



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