14時半にCDGに到着するが、全日空206便の出発は20時ちょうど! 出発まで、PCに入れた動画で「イラレのベジェ曲線の描き方」をたっぷり見てすごす(←どんなのか知りたい人はここ見てみてください。イラレを学校で習おうとすると10万円ぐらいかかる。私はこれでベジェ曲線恐怖症脱出!)。飛行機に乗ってからは、追い風と眠さと見たかった2本の映画で11時間のフライトはあっというまだったのだが……。
話を7月5日の朝に戻す。標高400メートルぐらいかな? 「○○ベルグ(丘)」という名前の、900年代に建てられたお城と牛と羊をいただく村の築100年のアパートメントの小さな台所で、朝の冷たい空気を感じながら、ホストが私のためにお弁当を作ってくれた。ヨーロッパで6月にもっともおいしい果物、さくらんぼうと、そして、ジップロックいっぱいにつめたサラダ菜。洗っただけで、根っこからちぎったままのサイズ。お昼までとっておこうと思ったが、あまりにおいしくて、バーゼルに着くまでになくなってしまった。
ヨーロッパに来てもっとも学んだのが、サラダ菜、グリーン、フリル、アイスバーグ(日本の普通のレタス)、ロメイン他各種レタスなどのサラダ用葉野菜のうまさだった。
実は、最初のうち、いい葉物野菜を見つけられなくて困っていたのだ。それが、近所のマルシェになじみができて、そこで、サラダ野菜類はしおれないように影にあったりしまわれていたりすることを知り、そのうまさを知ってから、とにかく葉っぱばかりばりばり食べるようになっていた。パリ〜チューリッヒのときもロメインレタス、かじってたな、TGVの車内で。
あちらの葉野菜は、たいてい、かなり土がついている。それを1枚1枚ほどいて流水で洗うわけなのだが、これをやると葉野菜はいやでもしゃきっとする。どれも大きさが日本の2倍ぐらいあり、肉厚で元気なサラダ野菜(野菜を洗うとき、まるでえびの水揚げするみたいな躍動感がある)をほとんど元の葉の大きさのまま大型保存容器にしまっておき、食事時に一気に食べるわけである。
この食べ方のきっかけとなったのは、パリでステイさせていただいたホスト・ファミリーのママだった。夜勤のフルタイムの仕事を持って子供が3人いる彼女の家庭料理にローフードをどう取り入れるかが今回の課題で、グリーン・スムージーもいまいち習慣化せず(ミキサーを使うのに一抵抗できてしまうらしい)どうしたものやらと思っていたのだが、「このサラダたっぷりなら、取り入れられる」と、彼女がいってくれたのである。で、ふたりでサラダ野菜を買ってきては交互でむしゃむしゃやりだしたのだが、ここで葉野菜のうまみにすっかり魅了されたのである。
さて、スイスに移動してステイさせていただいたこちらのお宅は、子供3人が駆け回るパリのお宅と対照的に、すっかり大人の世界。しかもこのおうちのホストは、ローでもベジでもないものの、「美食で少食」という、食のありかたとしては一種の理想のスタイルを持っている人だった(ちなみに、お肉よりはサラダが好きで、ひとりのときはお肉は食べないそうだ)。家にはキヌアやフラックス・シードなどもそろっていて、(スパイス・ミルに入れてあって、サラダにふりかけて使うそうだ)私はここで、今までいっぺん試してみたかった食材を、いくつか試させてもらった。たとえば、セモリナ(デュラム小麦の胚乳の部分、だそうだ)の炊いたのとか。レシピの袋には「クリームであえろ」だの「パルメジャーノをふれ」だとかミルキーなことが書いてあったが、私は野菜ブイヨンで炊いてズッキーニとパプリカと蒸して仕上げてみた。これはホストにも好評だった。(この美食で少食のホストがおいしそうな顔をしたことは、「自分を見つけた料理」にかなり自信をつけた)
しかも。チーズが、バターがうまかったです。産直工場まで行って買ってきてたからね。フランスの非加熱乳バター、チーズも踊りだすほどうまいけど。
そんなわけで、加熱料理にもたくさん発見があった。
これも何度か書いている気がするけど、私はサラダ野菜の中でも葉野菜より「きゅうり」が好きで、葉野菜はどちらかというと「身体にいいというからしょうがなく食べる」という感じだった。おなかがいっぱいにならない感じがしていたし、苦味もどっちかというと苦手だったかもしれない。ついドレッシングがつい多くなったりして。
それが、ローフード4年目にして、ついに、「葉物でおなかいっぱいになるまで、それもおいしがって食べる」という感覚がわかるようになった。あちらの葉物はおいしくてドレッシングなしで食べてたけど、こちらのちょっと頼りない野菜でもそれは続いている。味覚にパラダイムシフトが起こったらしい(笑)。
グリーン・スムージーを飲まなくなったので、果糖の摂取が減ったかも。あと、グリーン・スムージーを「ゆっくり」飲むということが苦手だった私には、葉物野菜をそのまま食べると当然摂取スピードがゆっくりになるから、それもいいのかもしれない。
加熱料理は、めずらしさもあってつい食べすぎを繰り返し(あまりの眠さに、目が半分しか開かなくなる)、周囲にときどき心配されながらも「あ、これ私の味だ!」を探していった。落ち着いて配分してみると、グリーンをたくさん食べるから、量は少ないのである。パンを食べても、以前は、一度食べ始めるとどか食いして自己嫌悪、みたいなことがあったが、適量になった。
そんなわけで、加熱料理を再発見、最魅了されたのだけれど、かといってローが魅力を失ったわけではなく、むしろローの原点=緑の葉っぱに魅せられて帰ってきたわけだ。ローにも加熱にも、どっちにもストレッチがかかったわけである。
「ともフード」ばなし、続きます。
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