そこで紹介されていた本は、「この世でのお役目を完了して」、もう輪廻する必要がなくなってしまったとされる人の記録を描いた『転生の終焉』、それから、水俣病で苦しみ、地場の漁場を使いものにならなくされてしまった漁師さんたちの姿を描いた石牟礼道子さんの『苦海浄土』、そして、池袋四畳半の貧乏生活から憧れだったコピーライター、直木賞作家になり、成功を謳歌しながら、それなのに「何かが足りない」渇望感が行間からにじむ「林真理子節」全開の、『南青山物語』(アンアンに連載されてる『美女入門』の旧タイトル)。
なんだか三題噺のようなタイトルですが、まず、光田さんのメルマガ読んで、「私、相当転生率下がったかも」って思った。私がときどき書いたり口にする「神様からの宿題を終わらせる」って、そうか、次に転生しちゃいそうな芽をつむってことなのかもしれない、って、膝を打ちたいような気持ちだった。
だって本当にもう、いろいろ頑張って、いろいろ成果を出しちゃったんだ。『ローフード』のピンクの本を出してから4年間。健康も、自己イメージも、お仕事も、家族も、人とのお付き合いも、「そこに行けたらいい」と思うところにはみんな来ちゃった。このまま好きなものを食べていったらいいし、手になんとか職もついたし、人とのつながりも、私を力づけてくれるものになった。
「死ぬとき、後悔する?」っていう問に対して、気になることが、ほんとにない。
さて、火曜日、水曜日とジュースだけで過ごして、仕事の都合で2日間で切り上げたところ、復食に失敗してしまい、ちょっとうっぷな木曜日と金曜日だった。
あつくてあつくてあつかった金曜日の夕方、日が落ちてきた頃、ようやく家の前からバスに乗って、2つ先のバス停で降りて、てくてく歩いて、またまたSky High へ。ほかにもう食べたい(飲みたい)ものがなかったのです。とくにビーツとレモンのジュースがおいしくておいしくて。
「なんか飲ましてくれ〜〜」とドアを開けたら(アル中の患者みたいですね)店主のまみちゃんがひとりで店番してて、「おう、飲みねえ」(嘘です)とばかり、ビーツのジュースを出してくれて、カウンターをはさんでおしゃべりした。
ひゃー、「自分の飲みたいもの」を飲みながら「おしゃべりができる」っていう欲求を叶えてくれる場所が、都内のどこにも(っていうか世界のどこにも?)なかったんだ! 世間には、日本には立ち飲み屋、フランスにはカフェ、イタリアにはバール、ロンドンにはパブがあるというのに。(LAにはジュースバーがあるが、そこに友達はいない)ちょいと小一時間であったが、声が大きいのも隠さず(カッコ悪いけどもういいや)おしゃべりして、ジュースとチョコシェイクを作ってもらって、ローパッタイもテイクアウトして(焼き鳥屋のおみやげみたいですね)、帰りはまさに南青山全開の骨董通りを歩いて帰ってきた。
前回のオープニングパーティの時に、実は初めてちゃんと歩いてみたのだけど、青山学院の周り、南青山の裏通りには、店主こだわりのかわいらしいブティックが本当にいっぱいなのだ。どの店主も、そこにお店を出すのが夢だったんだと思う。愛情を持って丁寧に見立てられ、ウィンドウに並んだ、こだわりの服やバッグたちを眺めるのは楽しかった。たくさん物があふれる街だが、「物質文明」のネガティブさは感じなかった。むしろ、そこにも十分に「人間味」があった。
一方、私が南青山をふらふらしていたのは金曜日の夜7時半頃、つまり、ちょうどその頃、首相官邸前ではデモがまっさかりの時間帯なのであった。かつてのイメージと違い、穏やかに、しかし毎週パワーアップしているというデモ。
私はどっちも好きだし、他にも好きなものはたくさんある。
もちろん、嫌いなものはこれからもたくさん出てくると思うし、ストレスだって感じるだろうけど、今ここで感じている「完了感」は、ひとつの到達点なのかな? と、思ったりするのだ。

↑ルビー・カラーのジュースは、我が家のデスクにのせても絵になる。
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