2023年3月18日配信分の転載です。
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ローフードでは、ナッツをよく使います。
「ミックス・ナッツ・バター」の記事は
38号で取り上げました。
https://rawbeauty.seesaa.net/article/492144861.html
ナッツは、日本では、ローストしたナッツを
おつまみでお酒と一緒にちょっとだけ食べる、
というのが一般的な食べ方でしたが、
「ロカボダイエット」で注目されるようになってから、
スーパーでも、日常食としてよく見かけるようになりました。
ナッツは、もっとたくさん食べられてもいい食材だと思います。
しぼる前の油なので酸化していませんし、
タンパク質と脂質がとれますから、
腹持ちがよくなり、甘いだけのおやつへの渇望感を減らせます。
しかし、国産品がほぼゼロなので、
お値段がかさばります。
国産の「鬼くるみ」は、殻がとても硬く、加熱して、中の空気を膨張させないと
取り出すことが難しく、生で食べるのに向きません。
わたしは、ローフード100%だったとき、
かなりたくさんナッツを食べていましたが、
周囲の人からはよく「よくそんなにたくさんナッツを食べられますね」
と言われました。
上にも書いたように、ナッツは、タンパク質と脂質を多く含みますが、
炭水化物は全然含まないので、
炭水化物中心でエネルギーを摂っていた胃にとっては
まったく異質のものです。
胃が疲れると感じても不思議ではありません。
しかし一方、わたしのような高血糖リスク持ちにとっては、
ナッツを主食するという食生活は、とてもあっていたのだと思います。
しかしそれでも、ナッツをたくさん食べるのが大変な理由があります。
それは、ナッツの皮に含まれている反栄養、とくに渋み成分の「タンニン」です。
タンニンは、タンパク質などの栄養吸収を阻害する、などといった
化学作用の前に、まず、とても「渋い」のです!
渋柿の渋みと同じ成分です。
渋柿って、たいていの人は経験したことないと思いますが、
うっかりかじってしまうと、とにかくどうしようもない、身をよじる笑
忘れられない渋さです。
(わたしは甘柿の中に混じっていて経験してしまったことがあります)
ちょっとでも、刺激が強く、不快感があります。
ナッツの皮(アーモンド、くるみなど)に含まれているタンニンは、
食べられるわけですから、渋柿に比べたらものすごく微量ですが、
それでも積み重ねていくうちに、不快がたまっていくのではないかと思います。
ローフードのレシピで、ナッツを一晩浸水させてから使うのは、
このタンニンをとりのぞく意味もあるのです。
ただ、そんなことしてるの、めんどくさいですよね(笑)
水に濡れたナッツをどうやって食べるの?って言ったら、
さらに、ナッツパテにしたりスイーツにしたり、
ナッツミルクを作ればパルプも出るし…。
生の状態で日本のご飯のおかずのレシピがあまりないですね。
白あえ、ぐらいかな?
ナッツって、赤ちゃんが成長スイッチ入るまで眠ってる状態ですから、
むこうも食べられないように必死で、
食べられないようにいろいろ工夫されているので、
だからこそ栄養もあるし、でも食べづらいし、
そういう宿命の食べ物です。
だからこそ、遠くまで運ぶことが可能、という一面もあるのですが。
日本では
ヘーゼルナッツ
アーモンド
カシューナッツ
の順番に値段が高いですが、
フランスだと
カシューナッツが一番高くて
次がアーモンドで
ヘーゼルナッツが一番安かったです。
あの高級品が! とちょっとびっくりしましたが
考えたら輸送費を加算すると、そうなるでしょう。
ヘーゼルはヌテラにたっぷりはいってるぐらいで
イタリアでとれます。
アーモンドは日本ではアメリカ製が主流ですが、
ヨーロッパではイタリアとスペインから供給されます。
カシューナッツはインドあたりから運ばないといけないので、高いのです。
南米産のブラジルナッツは、
アメリカ大陸と距離が近いぶんだけ、日本よりちょっと安いです。
最近、ますます体が糖に反応するようになってしまったため、
ナッツの摂取も視野にいれるようにしています。
上のような理由を考えると、
ナッツを嗜好品でなく日常食として取り入れるなら、
浸水はちゃんとせざるをえません。
ナッツパテやスイーツは大変なので、
ナッツミルクがいい感じです。
今回のお話は、ここでおしまいです。
ご愛読いただきまして、まことにありがとうございました。
次回も楽しみにしていただけるように、
いい記事を書きたいと思います。
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