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2023年04月30日

「クロワッサン」 vol.087(通算438)

こちらの記事は
2023年4月29日配信分の転載です。
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フランスにやってきましたが、
どうも日ごろの行いが悪かったのか、
ついに1ユーロ150円を超えた円安ユーロ高に締め付けられております。
物価高だってハンパじゃないのに…。

空港からら自宅の最寄りの駅までの電車賃も、12ユーロから14ユーロに上がっていたので、
2ユーロで乗れるローカルバスに乗ってとろとろ帰って来ました。
3倍ぐらい時間がかかりましたが、
途中ですばらしい菜の花畑を堪能できたので、よかったです。
https://www.instagram.com/p/CrcrDPrtDI9/

IMG_5290.JPG

IMG_5295.JPG

さて、そのあと、
最寄りの駅についたら自宅に辿り着く前に駅の脇にくっついてるカフェに入りました。
バスで帰ったら時間がかかってしまったので、
家に辿り着く前に、予約していたオンラインフランス語レッスンの
時間になってしまったのです。

フランスでは、「しぼりたてオレンジジュース」が手軽に買えるので
(店にマシーンが置いてあって、自分でしぼるようになっています)
そのジュースと、クロワッサンを1つ買いました。

クロワッサンは、1つ1〜1.5ユーロぐらいで売っています。
が、家庭で食べるのを、あまり見たことがありません。
「フランス人は朝食にクロワッサンを食べる」というのは、
「日本ではゲイシャが街を歩いてる」のに近い
現実と乖離したイメージのように感じます。

実は、わたしも、「クロワッサン」を買ったのは、そのときが初めてでした。
とはいうものの、朝からあいてるパン屋(6時半ぐらいからあいてる)や、
たいていの駅にはイートインできるパン屋があり、
「クロワッサン」「パン・オ・ショコラ(チョコ入りクロワッサン)」
「ショソン・オ・ポム(アップルパイ)」
「パン・オ・レザン(レーズン入クロワッサン」
を売っています。
あれだけ売ってるってことは、誰かが買ってるってことなんですけど。


クロワッサンは、「家庭の朝食」というより
「ファストフード」のように見えます。
通勤途中に、お腹がすいてるから、駅のコンビニ的なカフェで買って
食べるか、会社についてから食べるか、みたいな感じです。

1個1.5ユーロって、
毎日食べたら結構な出費ですし、
油と砂糖たっぷりのパン類は、「毎日食べたら健康に悪影響」という
認識はあるようです。

さて、日本でも、最近、
「コンビニで焼いてるパン」というのが増えてきました。
焼く前のパンはどこかでこねていて、
整形したものをお店に持ってきて、
お店のオーブンで焼いている、という仕組みです。
このタイプのパンを売るスパレット(=コンビニ)、駅カフェが、
フランスでも増えています(1ユーロコーヒーも)。

このたび、クロワッサンを買ってみた理由は、
「本場の国の、しかしコンビニのクロワッサンは、どんな味がするのか?」
興味があったからです。

感想は…まあ、普通でした(何がおいしいクロワッサンなのか、
よくわかっていない)。
「ピュア・バター・クロワッサン」って書いてあったけど、
フランスではバターよりマーガリンのほうが高いこともしばしばだから、
そこ、ことさら強調しなくてもいいような気がするけど。

さて、数年前、まだコロナ禍が起こる前、
だけど、日本に外国人観光客が増え始めた頃のこと。

土曜日の朝、わたしは、
赤坂見附のビックカメラの中にある「サンマルクカフェ」で
カフェ仕事してました。
「サンマルクカフェ」といえば、「チョコクロ」ですね。

そこに、フランス語をしゃべる若いカップルが朝食を食べに入ってきました。
わたしはアクセントまで聞き取れないので、
フランス人かそれ以外の国の人(カナダとかベルギーとか)かはわかりませんが、
彼らは朝食にチョコクロを頼んで、食べていました。

そして、わたしのフランス語能力でも聞き取れてしまったのですが、
彼らは、「チョコクロ」がいたく気に入ったようだったのです。
「なんだこれ、こんなうまいパン・オ・ショコラ初めて食べた、
ジャドール! ジャドール!」

「ジャドール」とは、クリスチャン・ディオールの香水の名前になっていますが、
「わたしはそれが熱烈に好き」
という意味です。
つまり、チョコクロに対して、そのフランス語圏のカップルは、最大限の
賛辞を送っていたのです。

チョコクロの主要原材料を見ると、
「バター」とは書いていなくて、「マーガリン」と書いてあります。
チョコクロの人気の秘密は「サクサク感」なのですが、
あのサクサク感は、マーガリンがなせる技なのです。

ちょっと、日本人が、フランスの寿司屋に行って
「こんなうまい寿司、初めて食べた」と言っているような
光景に出会ってしまい。今でも忘れられません。
フランスのお寿司、わたしは嫌いじゃないので、
「本場のほうがおいしい」という概念がそもそも間違ってるのかもしれませんが。

フランスのお寿司の話は、またいつか書きたいと思います。



今回のお話は、ここでおしまいです。
ご愛読いただきまして、まことにありがとうございました。
次回も楽しみにしていただけるように、
いい記事を書きたいと思います。


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